初めて色を塗る

                                
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色を塗りましょう

 ■ 机の上には、筆洗、パレット、筆、筆を拭く布切れ(筆に含ませる水や絵具の量を調節する大事な道具です。ティッシュペー
  パーではだめです)を置きます。パレットは手に持つのではなく、机の上に置いて使います。

 ■ パレットに絵具を出すときは、黒と白も必要です。たっぷり出しておきます。

 ■ 新しい筆は、穂を元まで水につけてノリをよく落としておきます。

 ■ パレットにこれから塗ろうとする色を作ります。絵具を水で溶くだけの単純なことなのですが、実際にはそれほど簡単なこと
  ではありません。後ほど詳しく説明します。
 
 ■ 色は余裕をもって塗れるだけの量を常にたっぷりと作ります。塗っていく途中で足りなくなって、もう一度作ろうとした場合、
  前に塗っていた色と同じに作ることはとても難しいからです。

 ■ 絵具は、希望の色になるまでいくつかの色を混ぜます。混色については、難しいことを言う人がいますが、気にする必要はあ
  りません。
 
 ■ 詳しいことは追って説明しますが、色は薄い色を何度も塗り重ねます。(淡彩スケッチの場合は、あまり何度も塗り重ねるこ
  とはしません)薄い、というのは本当に「これでいいのか」と思うくらい、水でうすめます。たいていの失敗は初めの色が濃す
  ぎて重ねることができなくなってしまうことが原因です。

 ■ 筆に含ませる絵具の量は、穂を指で触って水分をほとんど感じない程度です。ただし、空とか水を塗るときなどは例外です。
  (淡彩スケッチの場合は、たっぷりの絵具で塗ります)

 ■ くれぐれも、色の塗り重ねは、必ず乾いてからです。


パレットに色を作るときの手順を樹木の色の例で説明します

 ■ 一本の樹木でも、よく見ると光の当たった明るい部分と陰の暗い部分。若葉のように明るい緑と、枯れかけて茶色くなった緑
  など、複雑な色が見られます。                                       

 ■  これらの色を作るときは、まずその樹木を全体として見たときの色を考えます。大部分はこの色、という感じです。

 ■ 梅鉢型のパレットでは、図のように、中央の広い部分にその基本と思われる色をたっぷりと作ります。

             

 ■ 次に、先に書いたようなその樹木の各部分の色を、パレットの1~4などに作ります。

 ■ その方法は、中央の基本の色と、それぞれの色 などの絵具を適度な割合で混ぜて作ります。また、5のように基本の色を
  水だけで薄めて使うこともあります。

 ■ 各部分の色を、それぞれ個別の絵具を混ぜて作るのではなく、基本の色の変化した色として作るということです。
  ただし、6のように、少し違う色がほしい場合は、基本の色は使わず、別の絵具を単独か、または混ぜて使う場合もあります。

 ■ この例の1~6などの色は、初めにすべて作るのではなく、必要になったその都度作ればいいのです。
 
  後に練習する樹木の描き方では、さらに複雑な色を作る必要が出てきますが、その場合もこの基本的な方法で行ってください。


色と絵具についてのヒントです

 ■ 黄色の絵具は特に強く色が出るので、ごくごく少量ずつ注意して混ぜます。

 ■ 緑色の絵具には、たいていの場合、少量の黄土色を混ぜると落ち着いた色になります。

 ■ 陰(かげ)の色は黒ではありません。その色の暗い色ですから、その色に黒、白、そのほかの色を混ぜて作ります。

 ■ 樹木の場合、一本の木にはその木の持つ色があるわけで、部分によって、その色の変化で成り立っています。

                 
 
 ■ ですから、はじめにその木の大部分と思われる色を薄めにパレットに作ります。この場合、水たまりになるくらいたっぷり作
  ります。

 ■ 一本の木は、先に書いたように、この色にいろんな色を混ぜて塗っていきます。部分によって新しく色を作るのではありませ
  ん。
              

 ■ 他の木はまた別の色を作って、その色にいろんな色を混ぜて塗っていきます。 

             

 ■ パレットにはいろんな色が同時にできているわけです。それらの色を使って、あちこちの木を、乾く順に塗っていくのです。

                   

 ■ 風景を描くのに、持っていると都合のよい色。(例として、ホルベインの商品名)
  絵具は、ほしい色だけを1本ずつでも買うことができます。画材店の棚に並んでいる「透明水彩絵具」の中から選べばいいので
  す。
  (メーカーを揃える必要はありません)
 
  レモンイエロー    スカーレットレイキ   ローズマダー   バーントアンバー   ローシェンナ 
  イエローオーカー   ジョンブリアン2    オペラ      ウルトラマリン  
  セピア        セルリアンブルー
    
 ■ 同じような色でも、メーカーによって色の感じが違います。華やかな色、落ち着いた感じの色など、それぞれのメーカーの個
  性がありますので、手に入るようであれば、ぜひお試しになることをおすすめします。
  
 ■ 絵具にはこのような星のマークがあります。 これは、星の数によってその絵具の耐光性を表しているのです。
  星の数が多いほど耐光性が高く、色あせしにくいということです。 
  
                          


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